コロナが収束したころから、体に異変を感じていた。
最初に気付いたのは、手のこわばり。
小指の間接は曲がっていて痛い。
たぶん変形性関節症ってやつ。
足はもともと外反母趾だったが、急に悪化してきていた。
それから、歩くときに左手が振れていない。
かっこ悪い歩き方になるので、結構それは気になった。
だが、せいぜい「年のせい」くらいにしか思わず、
病気が始まっていたなんて考えもしなかった。
僕の仕事は旅行業なので、
少なくないコロナの影響を受け続けている。
今は旅番組が多いので、景気が良さそうに見えるが、
儲かっているのはインバウンド(訪日外国人)を扱っている業者が中心。
そのため、僕は副業としてバイトも始めた。
旅行業と違って体を動かす仕事だが、
思うように動けない。
なんか動作が遅い。
外反母趾の痛みもさらに酷くなり、
毎日、痛みに耐えながら歩いていた。
すべての症状は外反母趾のせいだと思いこんでいた。
ある日、仕事場に同僚の友人が来て、僕の動きを見るなり、
「(僕)さん大丈夫?パーキンソンじゃない?」
と、僕がいないところで同僚に言ったそう。
このとき素直に検査していればよかった。
でも仕事も休めなかったし、医者には行かず放っておいた。
それから約3年が過ぎ、症状が悪化してきて、
僕もいよいよパーキンソンを本気で疑い始めた。
外反母趾だけじゃ説明がつかない症状がある。
僕はやっと重い腰をあげ、検査を受けた。
そして僕は、「パーキンソン病」と診断された。
「うん。だよね」という平然とした気持ちと、
「まぢか…どうしよう」という不安が半分ずつくらい。
彼女を看取って、これからどう生きようか考えていた矢先、
今度は自分が病人になってしまった。
「人生って、本当に予定通りにいかないなぁ。」
でも不思議と、絶望しているわけでもない。
長く不調だった原因がやっとはっきりしたので。
今すぐ生命を脅かす病気でもないし。
とにかく、病気が見つかったのだから、
今度こそちゃんと自分の体と向き合っていこう。