高級住宅街ドライブ

  • 2026年10月12日
  • Story

40歳を過ぎたある日の仕事帰り、
突然、パニック発作のような症状に襲われた。


それ以来、旅行に行くときは、
泊まりは列車、車の場合は日帰りになった。


年を重ね、だんだん近場にしか行かなくなり、


行く場所も決まってきてしまった。



そんな中、意外に楽しかったのが、

「高級住宅街ドライブ」。


高級住宅街と言っても田舎なので、
都会のそれとは比較にならないかも知れない。


それでも、びっくりするような
大邸宅や豪邸がいくつも存在する。


住宅街によって、医師や経営者が多い町、

地主や資産家の暮らす町など特徴がある。


高級住宅街を外側から見ることはあっても、


なかなか生活道路にまで
入っていくことはなかった。


そして、いざ入ってみると
意外と楽しいことが分かった。


「おっ、見てこの家スゲーー!」

「おっとーーーーー!!」

「何やってる人かな?」

「医者じゃね?」

「社長とかじゃない?」


立派な家を見ることは、

ある種、エンターテインメントだと思う。

そこに住む人と建築家のこだわりや世界観が
ギューっと詰まっている。


本当はあんまり良くないことかも知れない。
そんなに中は見えないけど、
勝手に人の家を覗き込んでるのだから。


でも、住宅街をドライブするだけのデートなのに、


彼女もすごく楽しんでくれた。



そんな彼女の実家も負けてはいない。

両親が亡くなり、廃れてしまったが、

なかなか立派な家である。



彼女は、どんな気持ちで見ていたのだろうか?