あの海が、最後だった

海が、信じられないくらい青かった。

ウベア島。 ニューカレドニアの離島です。



一度目の旅行では入島規制で行けませんでした。


だから、もう一度来たかった場所です。



空港から送迎車で、ランチを食べるホテルへ向かいました。



窓の外は、ずっと海でした。

彼女が言いました。

「きれいすぎて魚が来れないんかね?」

僕は笑いながら返しました。


「ねーー、やばいよこれ、ほんっとにやばいね」


少しして、また僕が言いました。


「無理にモルディブ行かなくていいんじゃね?」



彼女がうなずきました。


「いいよね」


「タヒチじゃなくてもいいかも知れない」


「うん、全然いい。(娘)、来てよかったね」


「うん」



「あーーー、すごーーい」



本島だってきれい。


マルシェで「天使のエビ」を買いました。


キッチン付きの部屋にして正解でした。 ホテルで調理して、3人で食べました。


「キッチン付きにして良かったね。」


彼女が言いました。


「次の旅行も、キッチン付きがいいね」



これまでの旅行は、どこかで必ずぶつかっていました。


でも、あのときは違いました。


最後まで、ずっと、穏やかでした。



ただ笑って、 ただ食べて、 ただ、同じ景色を見ていました。



あのときは、 それが特別だとは思っていませんでした。




でも今なら、わかります。


あれで、 もう十分だったのかもしれません。