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Story

  • 2026年4月28日

葛藤

彼女が長くないのは、分かっていた。 「私、死ぬの?」 何度か、そう聞かれた。 どう答えればいいのか迷いながら、 「それはまだ分からない。がんばり次第だよ」 と答えていた。 苦しくて、 「早く、死にたい」 とこぼすこともあった。 そのたびに、 彼女の望むようにさせたい気持ちと、 少しでも長く生きていて […]

  • 2026年4月27日

少しだけ近づく

しばらくの間、 娘とは距離があった。 着信拒否まで、されていた。 母親の体調が悪くなって、 少しずつ変わった。 そして、彼女がいなくなってから、 いつでも連絡がとれるようになった。 理由は、よくわからない。 それでも、 距離が近くなったことは、うれしい。 母とも、同じような気がする。 父が亡くなって […]

  • 2026年4月26日

付き添い

病院へ向かう道。 以前は、彼女を乗せていた。 車を停めて、 助手席のドアを開ける。 帰りに、少し寄り道をした。 今日は、母を乗せている。 やることは、だいたい同じ。 それでも、 まったく違う時間に感じる。 待合室では、 スマホばかり見ている自分がいた。

  • 2026年4月25日
  • 2026年7月27日

無意識に

少し大きめな地震がきた。 今では、揺れより先に、音でわかる。 「あっ、来るよ」 ・・・ 「でかいかも」 家全体が、大きく揺れる。 テレビを押さえる。 しばらくして、揺れがおさまった。 スマホを手に取る。 「大丈夫だった?」 打ちかけて、 やめた。 「あっ、いないんだった。」

  • 2026年4月24日
  • 2026年4月25日

左側の記憶

いつも彼女が左側、 僕は右側を歩いていました。 お互い、そうじゃないと気持ちが悪かった。 久しぶりのショッピングモール。 来る前から、 少し嫌な予感がしていました。 車のドアを開けると、 眩しすぎる光。 僕の横を 不自然に風が通り抜ける。 重い足取りで店内に入ると、 だんだんと込み上げてきました。 […]

  • 2026年4月24日
  • 2026年7月20日

消えた写真

付き合いはじめて3年が経つころ、 彼女と娘と僕で、グアム旅行へ行った。 そのときデジカメで撮った写真が、帰ってきて、全部消えた。 娘が誤って、消してしまったらしい。 まだ小さかったから仕方ない。 グアムの写真で残っているのは、 ガラケーで撮った数枚と、プリントアウトした数枚だけ。 20年も経つと、写 […]

  • 2026年4月23日
  • 2026年7月16日

スイマーな彼女、かなづちの僕

彼女は泳ぎが得意だった。インターハイレベル。 僕は、25mも泳げない。 息継ぎができないので、息が続くところまでバシャバシャともがくだけ。 娘は、スイミングに通っていたため、普通に泳げる。 夏になると、よく3人でプールに行った。 流れるプール。 基本、ただ浮かんでるだけ。 「ほら、練習して!」 僕は […]

  • 2026年4月23日
  • 2026年4月23日

昼寝

休日。 何もせず、 居間で、3人で寝ていた。 テレビの音がしていた。 ふと目が覚めると、 寝息が聞こえた。 自分だけ起きていた。 少しだけ、 得をした気がした。 また、 目を閉じた。

  • 2026年4月23日
  • 2026年7月7日

重たくてあったかい娘

少しだけ小さく生まれてきた娘。 僕が出会ったときには、 まんまるで、 健康そうな女の子でした。 はじめて抱っこしたとき、 その重さに、 少し驚きました。 道を歩くと、 よく声をかけられました。 「うわ~、かわいい!」 お出かけのとき、 ベビーカーに乗っているあいだはいいのですが、 抱っこして、 おん […]

  • 2026年4月23日
  • 2026年7月3日

脳内バケーション

コロナのころ。 「あそびましょ!(スタンプ)」 「いっしょにいこう(スタンプ)」 「いずこへ?」 「モルディブ」 (飛行機スタンプ) (水上コテージの写真) 「着いた」 「やっほい♪(スタンプ)」 (ウミガメの写真) 「Turtle」 「浦島りたいね」 (サーフィンの写真) 「サーフポイントもあるで […]