CATEGORY

Story

  • 2026年4月24日
  • 2026年4月25日

左側の記憶

いつも彼女が左側、 僕は右側を歩いていました。 お互い、そうじゃないと気持ちが悪かった。 久しぶりのショッピングモール。 来る前から、 少し嫌な予感がしていました。 車のドアを開けると、 眩しすぎる光。 僕の横を 不自然に風が通り抜ける。 重い足取りで店内に入ると、 だんだんと込み上げてきました。 […]

  • 2026年4月24日
  • 2026年5月6日

消えた写真

写真は、たくさん撮った。 22年分。 どこに行っても、 撮っていた。 交際初期、 グアムで撮ったデジカメの写真が、 全部消えた。 娘が、 消してしまったらしい。 残っているのは、 ガラケーで撮った、 数枚だけ。

  • 2026年4月23日
  • 2026年4月23日

スイマーな彼女、かなづちの僕

彼女は水泳が得意。 僕は、 25mも泳げない。 息継ぎができない。 娘は、普通に泳いでいた。 夏になると、 3人でプールに行った。 流れるプール。 浮かんでいるだけ。 「ほら、練習して」 少しだけ泳ぐ。 また、流される。 その繰り返し。 ある夏。 競技用プールで、 一度だけ25m泳いだ。 息継ぎは、 […]

  • 2026年4月23日
  • 2026年4月23日

昼寝

休日。 何もせず、 居間で、3人で寝ていた。 テレビの音がしていた。 ふと目が覚めると、 寝息が聞こえた。 自分だけ起きていた。 少しだけ、 得をした気がした。 また、 目を閉じた。

  • 2026年4月23日
  • 2026年4月23日

重たくてあったかい娘

少しだけ小さく生まれてきた娘。 僕が出会ったときには、 まんまるで、 健康そうな女の子でした。 はじめて抱っこしたとき、 その重さに、 少し驚きました。 道を歩くと、 よく声をかけられました。 「かわいい!」 お出かけのとき。 ベビーカーに乗っているあいだはいいのですが、 抱っこして、 おんぶして、 […]

  • 2026年4月23日
  • 2026年4月23日

脳内バケーション

コロナのころ。 「あそびましょ!(スタンプ)」 「いっしょにいこう(スタンプ)」 「いずこへ?」 「モルディブ」 (飛行機スタンプ) (水上コテージの写真) 「着いた」 「やっほい♪(スタンプ)」 (ウミガメの写真) 「turtle」 「浦島りたいね」 (サーフィンの写真) 「サーフポイントもあるで […]

  • 2026年4月21日

クリスマス・イブ

クリスマスイブ。 毎年、3人で外食していました。 なかなか一緒に出掛けてくれない娘を、 なんとか説得して連れ出しました。 この日はイタリアン。 駅前の新しいビルの3階。 はじめての店でした。 一番乗りでした。 店内は静かでした。 料理を待っているあいだ、 プレゼントを渡して、 3人で写真も撮りました […]

  • 2026年4月20日

向かい合えない、電話越しのふたり

半同棲してた時は向かい合わせで話が出来ていたけど、 週に1~2度会うだけになってからは、 電話での会話が主流となりました。 彼女は電話すると長く、 短くても30分、気づくと1~2時間が普通。 ずっと話していたいみたい。 僕は長話は苦手で、 特に夜は睡眠時間を気にしてしまう。 ある日。 1時間ちょっと […]

  • 2026年4月15日
  • 2026年4月15日

会話が噛みあわない

父の介護が始まってから、 家を空けることが減った。 父が亡くなってからも、 そのまま。 彼女には、 少し落ち着くまで、 そう伝えていた。 もちろん、 会いたかった。 でも、 思うように会えない。 ある日のLINE。 「私に」 「前向きすぎるあなた、わかりません」 「なかなか病気な自分で、ごめんなさい […]

  • 2026年4月12日
  • 2026年4月12日

『いつものこと』と思っていた

父の葬儀以来、 やっぱり なにかが少し違っていました。 ぎこちないまではいかないけど。 でも、会話やLINEのほんのわずかなところで、 違和感を感じていました。 ちょうどこの頃、 彼女は愛犬と近くの公園で散歩するようになり、 ドッグランのサークルにも入会。 LINEは、その様子が多くなってきて、 楽 […]